斉藤の未来予測 |
『斉藤隆史』の未来予測 ■人との出会い ある春の朝、 各駅停車の電車には見渡せば数え切れるほどの人しかいない 僕はつり革を柔らかくつかみ 真新しい気持ちで入学式に向かう親子を見ている 降りたことのない駅で電車が止まり、ドアが開く 明るい日差しと、心地よい風と共に桜の花びらが舞って、 そこには淡い桃色のワンピースを着た女性が立っている 「あっ」と一瞬で目を奪われる僕 「あっ」と僕と目が合う彼女 「発車します」とドアを閉める車掌 ■結婚 電車の中で酔っ払いに絡まれていた女性を助けたところ、 後日女性からお礼に100円ショップの食器セットが届く いつしかこの女性に恋心を抱くようになった僕は、 巨大掲示板の住人たちからアドバイスを受けて奮闘することとなる 勇気を振り絞って「100円ショップさん」を食事に誘った僕は、 美容院で髪を切り、 オサレアパレルショップ「べぇむす」で買った服を着て 待ち合わせの場所に向かうが、その途中でタンクローリーにはねられる 病院のベッドで目覚めたとき、 最初に目に入った看護婦を恋人だと思い込み、そのまま結婚 ■仕事 いろいろあって、無職でくすぶっていたところ、 新聞の求人欄でランバダ講師の募集を見つけて応募 3年に渡るハードなランバダセッションの研修を乗り越え、 ついに悟りを開く 世界にランバダの素晴らしさを広めるべく、 街頭で辻ランバダを繰り返したため、あえなく収監 ■ターニングポイント 将来への漠然とした不安を感じ、 英検でも取ろうと思い駅前留学を始める僕 英語の面白さ、奥深さ、日本語にはない考え方、 表現の多彩さに感銘を受け、実際にアメリカへ留学する事を決意 ところがここへ来て今まで勉強していたのがフランス語だと判明 計り知れないショックを受けた僕は、アメリカへの復讐を誓う ■病気・怪我 吐いた息がそよ風となって町をすりぬけ、 人々を幸せにしてしまう「吐息そよかぜ病」に罹患 息を吐くたび周囲の人が幸せそうな顔をするが、 自分には一向にそよ風が吹かずなんとなく悔しい気分に ■人生の最期 死なない 以上が、 「未来予測マシーン」での僕の結果です そうか、 僕は… 死なないのか… |
by saito_takasui
| 2007-08-08 16:40
| 日記
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